観艦式で良く見える方向や、必須の持ち物のアドバイス

ミリタリー・自衛隊ネタ
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2015年の観艦式、当選者に対するチケットの発送も終わったようですね。

この記事をご覧になっているということは…おめでとうございます♪

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オークションでは1枚3万円近い高値で取引されているわけですが、宝くじで3万円が当たる確率を考えると、その当選券は同じぐらいの価値があるんですよ!(笑)

あとは当日を迎えるだけなんですが、行く前に見所と注意事項をチェックしておきましょう。

観艦式は2回見学、そして相模湾で何十回も航海してきた僕が教えます♪(←元・造船メーカー勤務)

観艦式の見所

なんといっても、数十隻の軍艦(分かってますよ、厳密には違います)が一糸乱れぬ隊形を整えて航行するところ。その姿は、あなたが自衛隊に興味が無かったとしても、単純に「かっこいい!」って思えるはずです!

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まず最初に、用語説明

そんな観艦式ですが、説明する上でどうしても専門用語を使う必要があるので、最初にそれを説明します。

観閲とは

自衛隊マニアでも無い限り、馴染みの無いこの「観閲」という言葉。

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要するに、軍隊の一番えらい人が、自分の軍隊を視察することです。
なんのためにそんなことをするかというと…。

兵隊さん:「一番えらい人が来てくれた!」と喜んで軍隊のやる気アップ
国民や同盟国:公開することで「この国の軍隊は頼りになりそうだ!」と感じてもらう。
敵国:「強そうな相手だな…!」と思わせる。

サラリーマン感覚で言えば、大会社のCEOが、各地の営業所を視察して叱咤激励するようなもんです(笑)

観艦式では、自衛隊の最高司令官である総理大臣が自ら船に乗って、そこから他の船にエールを送る、というようなイメージで観閲が実施されます。

主役の観閲艦、観閲部隊と受閲部隊

観艦式における観閲では、この図のような感じで、2つの隊列の間を、反対方向から来る別の隊列がすれ違いながら抜けていく、という動きをします。

観艦式-観閲r1

この3つの隊列と、主役の「観閲艦」について、簡単に説明します。

観閲艦

冒頭に書いた「一番えらい人」である安倍総理が乗っている船が「観閲艦」と呼ばれ、観艦式の主役です。

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全ての展示は、観閲艦から一番良く見えるように実施されますし、総理をおもてなしするための儀仗隊や音楽隊も乗艦しています。観閲艦はおそらく護衛艦「くらま」になると思うので、「くらま」のチケットをお持ちの方は大当たりです。

観閲部隊(約5隻)

観閲艦が含まれる隊列が「観閲部隊」と呼ばれます。

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通常、観閲艦は観閲部隊の前から2隻目で、1隻目は「先導艦」とも呼ばれます。観閲艦と同じ動きをするので、全ての展示が見やすいですが、観閲部隊の最後尾の船だったりすると、展示がちょっと遠く感じられるようなこともあるでしょう。

観閲部隊からは、観閲・訓練展示とも左側にメインのイベントが見えます。

受閲部隊(約25隻)

観閲を受ける部隊、ということで「受閲部隊」と呼ばれます。

「見る側」ではなく「見せる側」なので、乗る船によっては展示の一部がまったく見えない、という悲しいことも起きます。

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逆に、観閲の時には安倍総理がこっちを向いて敬礼(といっても帽子を胸に当てる動きですが)することになるので、それはそれで滅多に見られない光景ですよ♪

また、訓練展示(詳しくは後述します)の時は、自分が乗っている船が大砲を撃ったり、ヘリコプターを離陸させたりする役ということもあるので、そういうシーンを間近に見るチャンスもあります。

受閲部隊からは、観閲の時は左に観閲部隊・右に観閲付属部隊が見え、訓練展示では左側に観閲部隊・観閲付属部隊が2列になっているのが見えます。

観閲付属部隊(約5隻)

観閲部隊と並走しながら動くのが、「観閲付属部隊」。

こちらも全ての展示を見ることができるので「どちらかと言えば当たり」と言えますが、観閲の時、受閲部隊は観閲艦の方に向けて敬礼しているので、こちらには背中を向けています。

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また、訓練展示では観閲部隊越しに受閲部隊を見ることになるので、肝心の瞬間が観閲部隊に重なって見えない、というようなことが起きます。

観閲付属部隊からは、観閲の時は右側・訓練展示は左側にメインのイベントが見えます。

メインイベントの観閲と訓練展示の見所・見える方向

観艦式のメインイベントは、大きく分けて「観閲」と「訓練展示」の2部構成。

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観閲

冒頭にも書きましたが、観閲では観閲部隊と観閲付属部隊が並走し、その間を受閲部隊が反対側から通過していきます。

観艦式-観閲r1

この時、受閲部隊では乗組員が観閲部隊の方を向いてズラッと整列し、観閲艦が近付くとビシッと敬礼します。

これに対し、観閲艦では安倍総理が答礼しますが、観閲部隊の他の船や、観閲付属部隊は特に何もしません。

 観閲部隊観閲付属部隊受閲部隊
やること受閲部隊に答礼特になし観閲艦に敬礼
見所受閲部隊の乗員が整列、観閲艦に向かって敬礼受閲部隊と、受閲部隊越しに観閲部隊が見えるだけ総理が答礼しているのが見える
方向左側右側両側(観閲艦は左側)

訓練展示

訓練展示では、大砲の射撃(空砲)、潜水艦の潜航&浮上、ヘリコプターの発艦、飛行艇の離着水など、様々な種類の船・飛行機がその特徴を表すデモンストレーションを行います。

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観閲とは隊列が少し変わり、観閲部隊と観閲付属部隊は並走し、受閲部隊は反対側からすれ違いますが、間を抜けるのでは無く、観閲部隊の外側を航行していきます。

観艦式-訓練

 観閲部隊観閲付属部隊受閲部隊
やること特になし特になし大砲の発射、ヘリ離陸など
見所ベストポジションで船・飛行機の訓練展示を見れる観閲部隊越しに、船・飛行機の訓練展示を見られる自分が乗っている船や、前後の船の訓練展示を見れる
方向左側左側左側

観閲は「敬礼しながらすれ違うだけ」なのに対し、訓練展示では派手な動きを見ることができるので、こちらの方が楽しめる方は多いと思います。

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乗船場所と最寄り駅からのルート

続いて、乗艦場所を確認しておきましょう。

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もちろん、チケットに書いてありますが、結構ザックリした地図になっているので、横須賀・横浜・木更津それぞれの乗艦場所と、最寄り駅からのルートをグーグルマップでまとめておきました。

乗艦する船によって、入口から船までの距離は変わるので注意して下さい。

横須賀

  • 吉倉桟橋:横須賀駅(JR)から入口まで徒歩2分、そこから船まで約10分
  • 船越岸壁:京急田浦駅から入口まで徒歩15分、そこから船まで約7分
  • 横須賀新港:横須賀中央駅(京急)から徒歩10分、そこから船まで約2分

横浜

  • 大桟橋:日本大通り駅(みなとみらい線)から徒歩8分
  • 横浜新港:馬車道駅(みなとみらい線)から徒歩10分
  • 瑞穂埠頭:東神奈川駅(JR)・仲木戸駅(京急)から入口まで徒歩15分、そこから船まで約10分

木更津

木更津駅から専用シャトルバスで約10分

注意事項

だんだんとワクワクしてきましたか?

では、当日をたっぷり楽しむためにも、いくつかの注意事項があるので確認しておきましょう。

出港~寄港まで約9時間の長丁場!

観艦式が行われる場所は、相模湾の真ん中です。
イメージとしては、江ノ島・熱海・三崎を結ぶトライアングルの中、といったところ。

そこまでは船でクルージングということになるので、片道4時間ぐらいかかります。ということは、行き4時間・観艦式1時間・帰り4時間で合計9時間!

乗る船によって異なりますが、音楽隊による演奏会や、船に搭載されている武器・装備を動かす実演といったイベントもあるものの、退屈してしまうこともあるかと思います。

本やゲーム機など、暇つぶしグッズを持っていくことをお勧めします。あと、携帯の電波はだいたい通じます。

なお、自衛隊の船は客船ではないですから、見学者向けの休憩施設なんてものはありません。食堂が開放されていたり、ヘリコプター格納庫にパイプいすを並べて休憩できるようにしてくれている場合もありますが、クッションを持っていると楽ですよ。

防寒対策:大げさなぐらいがちょうどいい!

海の上は当然涼しく、しかも船は動いているので、常に強風が吹いているのと同じです。最高気温が20度を超えるようなときでも船の上では寒く感じるので、暖かくして出かけましょう。

乗艦すると毛布を配ってくれることが多いですが、それにくるまって震えてる人を結構見かけます。それぐらい寒いです。

船酔い対策:それほど心配ないけど、不安な人は酔い止めを

自衛隊の船は、動いている限りはそれほど不快な揺れは感じません。

海の上を高速で航行できるようにデザインされているので、波を切り裂いて進んでいくことができるからです。幅広の「いずも」や「ひゅうが」といったヘリコプター搭載型の護衛艦や、「こんごう」・「あたご」といったイージス護衛艦はかなり安定していますね。

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また、会場の相模湾や通過する東京湾も波は静かなので、普段乗り物酔いをしない方であれば、特に問題ないと思います。

もし不安であれば、酔い止めを飲んでおけば問題ないでしょう。
遠洋航海に望む自衛官も買い溜めする(!)最強の酔い止め、アネロンニスキャップで解決です♪

また、船で一番揺れない場所は、前後左右の中心寄り、かつ船底に近いところです。船酔いが心配であれば、艦内の立入OKのエリアのなかで、なるべくこの条件を満たす場所にいるようにしましょう。

服装と持ち物:寒さ・日焼け・ご飯…結構準備が必要です

上でも少し触れましたが、防寒対策は必須です。そしてクッションと酔い止めも書きましたね。

なにしろ海の真ん中で、普段の環境とは全然違いますから、なんだかんだで色んなものを準備しておく必要があります。大げさに見えるかもしれませんが、全部持って行ってもムダじゃ無いですよ。

絶対必要なもの

  • チケット(当たり前ですw)
  • 身分証明書

99%必要なもの

  • 防寒具:薄手のダウンや、マウンテンパーカーなど。Tシャツ+普通のパーカーじゃ寒いです。
  • スニーカー:動いている船の中や、船のハシゴみたいな階段など、歩きやすい靴じゃないと危ないですよ!
  • 日焼け止め:寒いのに、日差しは10月、そして海の照り返しもあるので必須。
  • 飲み物:9時間の間、飲まず食わずは無理です。

持って行くことを強くオススメするもの

  • 雨具:船の上では傘はさせません。防寒具としても使えるような、アウトドア用のレインジャケットなんかがあれば最高です。
  • 食べ物:朝8時から夕方5時まで断食できるなら不要ですが^^; 基地でもお弁当が販売されていますが、高いし売り切れるので事前に買っておきましょう。海軍カレーが出てきたりはしません!(笑)
  • クッション:観艦式のメイン部分を見るときはデッキに座ることになるので、何もなしだとお尻が痛くなります。クッションがあるとだいぶ楽ですよ。

必要に応じて持って行くもの

  • カメラ:スマホや普通のコンパクトデジカメでも、観閲部隊と受閲部隊がすれ違うような時であれば、かなり大きく写すができます。一眼レフやミラーレスをお持ちなら、換算400mmぐらいのズームレンズ(ダブルズームキットの望遠レンズなど)があると、ほぼ何でも撮れますね。
  • 酔い止め:不安な人は、飲んでおけば安心です。

あとは寝坊にだけ気を付けて、当日を楽しみましょう♪

チケットも当たって、場所も確認して、見所も予習して…寝坊した!

なんていったら、目も当てられません(笑)

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横須賀に朝7~8時集合となると、かなり早起きしないといけません。遠足の前日みたいに寝れないでいて、朝に二度寝でもしようものならリカバリーは不可能なので、しっかり目覚ましをセットして、夜更かししないで寝ましょう!

それでは、3年に1度の貴重なイベントを是非楽しんできて下さい!

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