ジョージアの首都トビリシは田舎町?マジメに考えてみた

ジョージア
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先週まで同じゲストハウスに泊まっていたZiziさんのこのツイート。

いや、まぁ、正直「盛りすぎやろ」と思うところもありますが(笑)、これは間違いなくトビリシの姿です。どこで撮ったかもだいたい分かる。

そこに噛みついてきたのが、「十分田舎町ですよね、首都でこれじゃ郊外に行ったら何も無さそう」という反応。

これはこれで、言いたいことは理解できます。

たしかにトビリシは100万人都市ではありますが、日本の100万人都市(さいたま市・広島市・仙台市・千葉市あたり)と比べたら、間違いなく田舎です。

街の発展度合い、中心部と郊外の格差、お店の数や品揃えなんかで考えると、神奈川県小田原市(人口19万人)あたりに近いんじゃないかな…と感じます。

ちなみに僕の生活経験はざっくりこんな感じ。

  • 現在:トビリシ在住(中心部まで電車で15分)
  • 東京都中野区出身(超都会・新宿まで電車で5分)
  • 神奈川県二宮町に5年在住(人口3万人、小田原駅まで電車で10分、東京駅まで70分)
  • 子供の頃、アメリカのサンノゼ&ダラスに1年ずつ在住

「町にコンビニがない」レベルの町に住んだことはないものの、それなりに語る資格はあるでしょう。

田舎の定義はともかくとして、「生活する上で、田舎と感じるかどうか」を考えてみます!

町にある、お店の種類&数で比較

100万人都市と一口に言っても、トビリシの場合は首都にしてジョージア最大の都市。

一方、さいたま市や千葉市は東京のベッドタウンなので状況がだいぶ違い、広島市や仙台市が「その地方で最大の都市」という意味でトビリシに近い存在と言えるでしょう。

このようなことから単純比較は不可能なので、いくつかのテーマに分けて考えてみます。

高級ホテルやショッピングモール

トビリシには市内を南北に貫く地下鉄があり、この全長が約20km。

そのうち、ステーションスクエア駅~リバティスクエア駅の4駅、約4kmの区間が中心部と言えるでしょう。

このエリアには、このような商業施設があります。

  • 高級ブランド店(バーバリーなど)
  • 外資系ホテル(シェラトン・マリオット・ラディソンブルーなど)
  • 高級スーパー(成城石井みたいな)が入った大型ショッピングモール

さらに、郊外にも複数の大型ショッピングモールがあります。

小田原と比べたら圧勝。この観点で見れば、仙台や広島とも良い勝負ができるでしょう。

飲食店(ファストフード・カフェ含む)

料理の味やクオリティで勝負すると、外国人にとっても日本が世界最強とされるぐらいですから、ここでは店舗数とバリエーションに絞って考えます。

トビリシの中心部であれば、これらは複数あります。

  • ジョージア料理
  • 和食
  • 中華
  • イタリアン
  • タイ料理
  • インド料理
  • 中東料理各種

そして、おなじみのファストフードも。

  • マクドナルド
  • バーガーキング
  • ケンタッキー
  • ウェンディーズ
  • サブウェイ

もちろん、チェーンのカフェもあります(※スタバはない)。

必要充分なバリエーションは揃ってるとも言えますが、ステーキやハンバーグのお店・焼肉・フレンチなど、抜け落ちているジャンルもチラホラ。

やはり日本の飲食店は数もバリエーション豊富で、トビリシ中心部ですら小田原に負けるでしょう。

中心部を離れるとさらに差は広がり、ジョージア料理のファミレスチェーンが2駅にひとつぐらいある他は、テイクアウトのケバブ屋ぐらいしかありません。あとは個人経営の飲食店がポツポツ。

小田原どころか、僕が住んでいた人口3万人の二宮町ですら、徒歩圏にデニーズ・ガスト・夢庵・華屋与平衛・バーミヤン・すき家があり、他にも個人経営の飲食店がたくさんありましたから、その差は歴然です。

ただ、トビリシ市内であれば宅配アプリが充実しているので、郊外であってもデリバリーを使えば色々な料理を楽しむことができます。

スーパー・コンビニ

まず、日本的なコンビニは日本にしかないので、コンビニのレベルで言ったら日本の不戦勝。

スーパーに関しては、日本のマックスバリュや西友のような大型スーパーはジョージアでは「ハイパーマーケット」と呼ばれていて、カルフールやグッドウィルなど、トビリシ市内で10~20店舗しかありません。

ジョージアで「スーパーマーケット」と呼ばれるのは、日本の田舎にあるデイリーストア(コンビニっぽくないやつ)、「山田ストア」「小林商店」みたいな個人商店(の大きめのやつ)に近いお店。この手のお店は郊外や住宅街にもたくさんあり、意外と深夜営業・24時間営業のお店もあります。

とはいえ、ハイパーマーケットに行かないと日本のスーパーのような品揃えは期待できないので、そういう意味ではトビリシといえども小田原未満、二宮以上という程度の利便性と言えるでしょう。

家電量販店

ジョージアにも、ビックカメラやヤマダ電機にあたる家電量販店チェーンがあります。

もちろんトビリシ市内にも点在し、ステーションスクエア駅には大手チェーン6社の大型店舗が集結しているのですが…ハッキリ言って、品揃えはショボいです。

生活家電が中心で、パソコンやカメラにはめっぽう弱い。

日本の地方都市にあるビックやヨドバシにすらまったく及ばず、「国道沿いのコジマやケーズデンキの中でも小さめのとこ」ぐらいの印象。パソコン専門店もほとんどなく、品揃えはやっぱり残念です。

小田原のケーズデンキにはPCやカメラ関係で負け、でも二宮にはそもそも家電量販店がないので、それぐらいの立ち位置です。

交通の便で比較

お店の数や種類で勝負すると、100万人都市の首都トビリシといえども、日本の10~20万人都市レベルか、場合によってはそれ以下。

では、田舎を語る上では外せない、交通の便はどうでしょう?

結論から言うと、車なしで生活できます。

日本の田舎ではあり得ない!

電車&地下鉄

トビリシ市内には、南北に貫く”First Line(1番線?と呼ぶと違和感w)”と”Saburtalo Line(サブルタロ線)”の2本の地下鉄が走っています。

その運転本数は、日中ならなんと2~3分に1本!夜でも5分も待てば来ます。

これはもはや東京の山手線レベルですから、日本の地方都市と比べたら圧勝です。

街自体が小さいですから、地下鉄+徒歩で主要部分にはほぼアクセス可能。

(トビリシと地方都市を結ぶ長距離列車も走ってますが、乗ったことないのでよく分かりませんw)

バス&乗り合いバス(マルシュルトカ)

トビリシ市内はバス網も充実しています。

これまた乗ったことないので詳細は分かりませんが、各バス停には方面別に次のバスが何分後に来るか分かる電光掲示板が設置されていて、スマホで走行位置を確認することも可能。

日本の田舎町でこんなインフラは整ってませんから、これもトビリシの圧勝でしょう。

さらに、路線バスとは別にマルシュルトカという乗り合いバスがあり、これは決まったルート内ではバス停以外でも乗り降り自由というミニバスで、路線バスがカバーしていないエリアや、郊外への交通手段として機能しています。

タクシー

日本では高くて普段の足としては使いにくいタクシーも、20km乗っても1000円ぐらいで行けちゃうジョージアでは立派な交通手段。

市内主要部には流しのタクシーがたくさん走ってますし、郊外からでも配車アプリを使えば5分ぐらいで呼ぶことができます。

バス会社やタクシー会社が採算割れで潰れていく、日本の田舎とは大違い!

まとめ

とりあえず、お店の様子・交通の便という、2つの要素から「トビリシは田舎なのか?」を考えてみました。

同じ人口100万人前後の仙台や広島と比べたら田舎ですが、首都ならではのキラキラ要素を持ちつつ、10~20万人程度の地方都市レベルの生活は送ることができて、車なしでもまったく困らない。

※上の写真は地下鉄の終点、Akhmeteli Theaterの駅前広場

神奈川県の隅っこにある二宮町で、Amazonとファミレスにかなり依存していた僕としては不便さを感じることはあるものの、それをツラいと感じたことはありません(他のメリットが大きすぎる)。

移住を考えてる人の参考になれば嬉しいです!

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