東欧ジョージアのリゾート地・バトゥミでタワマン生活をしている、たかっかです。
生活環境がいい上に生活費も安いジョージアの中でも、さらに家賃が安くて、しかも海沿いで気持ちいい場所がバトゥミ。
今回は、ぼくがバトゥミでタワマン物件探しをして、実際に契約・入居するまでの手順や注意点、経験したトラブルなどを紹介します。
ちなみに、ぼくはこれが初めての海外移住・海外物件探し・日本でも賃貸物件に住んだのは一度だけ…というド素人なので、ぼくにできたならあなたにもできるはず!
さて、本記事ももちろん読んで欲しいんですけど、ジョージアで部屋を借りたいなら人なら絶対読むべきなのが、アパートメントオタクで(自称)物件探しのプロであるKOHさんの記事。
ぼくもこの記事を参考に部屋を借りたんですが、トビリシとバトゥミではすこし勝手が違う部分もあったので、本記事ではそのあたりもていねいに解説していきます。
バトゥミの家賃相場
1人暮らし用の部屋の家賃は$150(1.7万円)ぐらいから。
※30平米程度のStudio(ワンルーム)か1 Bedroom(1DK)を想定
場所にもよりますが、$200~300(2.2~3.3万円)あたりを目安にするのがいいでしょう。
ぼくが住んでいるのはこんな部屋で、このあと解説する「Heroe’s Alley周辺」エリアにあります。
バトゥミの主要エリア解説
バトゥミで物件探しするときの主要エリアは、大きく分けて4つ。
ザックリ言えば、「旧市街に近付くほど高くなり、海に近付くほど高くなる」と覚えておきましょう。
※ちなみに、このエリア分けはぼくの感覚によるものであり、一般的な分け方とは異なるかもしれません。
Old Batumi(旧市街)
文字通り、昔からあるバトゥミの市街地エリアで、バトゥミで最も地価が高いのがこのエリア。
15年前あたりまでは、栄えているのはこのエリアだけだったそうです。
ヨーロッパ風の美しい建物が多く、多くのホテルやレストランがこのエリアに集中。
ただ、近年では建築規制が進んだためか、大規模ショッピングモールや大型スーパーはありません。
また、新築/築浅の物件も数が少なめです。
ただ、バトゥミ最高級エリアでもあることから、高額物件はチラホラ存在します。
公園~Batumi Mall
旧市街の西側にある大きな公園「6th May Park」から、中規模ショッピングモール「Batumi Mall」周辺までのエリア。
旧市街ほど伝統的な建築があるわけはないものの、かといってそれほど新しくもない、旧市街が広がっていくことでできた「旧・郊外」とでも呼べそうなエリアです。
地元住民向けの小規模店舗やレストランが多いエリアで、買い物に行くことはあっても、外国人がここに住むイメージはあまりありません。
Heroe’s Alley(ヒーローズアレー)周辺
このあたりからが新開発エリアで、大規模な遊歩道を挟んで伸びる大通り「Zhiuli Shartava Avenue(通称Heroe’s Alley)」周辺には大手ゼネコン「ORBI Group」が手がける大規模タワマンを中心に、多くのタワマンが建設されています。
バトゥミ最大のスーパー・Carrefour(カルフール) Black Sea Mallや高級スーパーAgrohub(アグロハブ)があるのもこのエリア。
新開発エリアなので新築/築浅の物件が多く、数も多いことから家賃も安め。
しかもカルフールとアグロハブ、Batumi Mall周辺までは徒歩圏ということもあり、外国人が住むには一番のエリアだと思ってます…ということで僕も住んでます。
2020年夏には大規模スタジアムも完成予定で、これからのバトゥミの中心地となる可能性をも秘めたエリアです。
New Boulevard(ニューブルーバード)周辺
バトゥミ市街地の拡大はさらに広がり、今なお拡大中なのがこのエリア。
高級ホテル「Euphoria」にバトゥミ最大のショッピングモール「Metro City Mall」、そしてその正面に広がる海沿いの緑地エリア「New Boulevard」一帯がタワマン建設ラッシュです。
Metro City Mallとホテルのレストラン以外には店舗や飲食店がほとんどなく、まさに発展途上のエリア。
一応、ここにも小さめながらカルフールはあるので、必要充分な生活環境は整っていますが、このエリアだけで生活するとバリエーションが少なくて飽きてしまいそうな気もします。
とはいえ、新築タワマンの家賃が2万円/月なんていうところもあるので、その点は魅力です。
“Beach Line”について
バトゥミでは全エリアに共通して、海までの距離を示す”Beach Line”という考え方があります。
海から近い順に1st line, 2nd line, 3rd line…となっていて、海沿いの大通りに面した建物が1st line、そこから1本内陸に入った通り沿いだと2nd line…、という流れ。
オーシャンビューが絶対に譲れない人は、必ず1st lineの物件を選びましょう。
少しでも内陸側に入ると、いまオーシャンビューを楽しめても、目の前に別のタワマンが建って見えなくなる可能性があります。
バトゥミで部屋を借りるときの注意点
最大の特徴:ハイシーズンの存在
バトゥミは黒海有数のビーチリゾートということで、明確にハイシーズンが存在することが最大の特徴です。
6~9月の4ヶ月間が観光シーズンのピークで、この時期は海沿いのホテルやAirbnbは大人気になり、宿泊費が冬の4~5倍になることもザラ。この前後の4~5月や10月も割高になります。
当然、賃貸物件の家賃も同様で、超おトクな物件を見つけたと思ったら「11月~5月限定価格」とか、「6~9月は家賃100ドル上乗せ」といった物件も多いので、よく調べておきましょう。
説明ページに記載がなくても、問い合わせるとそういう返事が返ってくることもあります。
冬場に住むことを想定していない物件がある
ハイシーズンの入居率80~90%に対して、真冬は10~20%といった物件が多いため、「冬を捨てている物件」なんてものが存在します。
暖房はリビングあるエアコンが1台だけで寝室にはないとか、電気式給湯器のタンクが小さく、シャワー10分浴びるとお湯がなくなって復活するまで1時間かかるとか。
海沿いのバトゥミといえども、冬は最高気温が0度になるような日もありますし、年に1~2回は雪が積もるようなことだってあります。
冬をまたぐ長期滞在を考えている人や、シャワーが長い人は、ガス給湯器+セントラルヒーティングを備えた物件にすることを強くオススメします。
新築物件の罠
バトゥミは不動産投資が過熱しており、とにかく新築物件が多いです。
これは良いことに聞こえるのですが、日本人なら「作りかけ物件」と読み替えた方がいいでしょう。
どういうことかというと、部屋さえキッチリ完成していれば、たとえ建物や共用部が工事中でも入居が始まってしまうのです!
ぼくが内覧したこの物件も部屋は素敵だったんですが、建物の入口や廊下はまるで工事現場で、それがイヤで見送りました。
とはいえ、100%完成している物件と比べると割安なことが多いので、気にならない人にとってはおトクともいえます。
ちなみに、完成した部屋のチェックも甘いのか、トビリシにいる友人が新築マンションに入居したら換気扇の風が出る向きが逆だったとか、備え付け家具の保護シール類が貼りっぱなしだったとか、そんなこともあったというので、内覧の時は細かいところまでチェックしましょう。
大家さんがバトゥミにいないことがある
投資用物件の多いバトゥミでは、大家さんがトビリシや海外在住というケースも多いです。
その場合、内覧の時は不動産会社・管理人・友人などが代理で対応し、契約やトラブルの際は遠隔でやりとりすることになるので、ややこしいことになる可能性もあります。
ジョージアでの物件探し~契約~入居の流れ
物件を探す方法
特に現地に知り合いもいない外国人が、バトゥミで物件を探すのに使えるのは、の2つ。
- Airbnb
- 不動産情報サイト(myhome.geなど)
※トビリシでは賃貸物件の紹介に特化したFacebookグループも有効なのですが、バトゥミでは分譲マンションの紹介が中心で、賃貸の情報はあまり見つけられませんでした。
Airbnb
日本ではあまり良いイメージを持たれていない民泊ですが、もはやバトゥミの不動産は「民泊で稼ぐためにある」といっても過言ではなく、大半が投資用物件です。高級タワマンでも、各部屋の玄関に最初からキーボックスが備え付けられているようなところまであります。
であれば、移住者としても使わないのは損!
ぼくは実際に部屋を契約する前に、街の雰囲気を知ったり、めぼしい物件を内覧するために1週間バトゥミに下見に訪れたのですが、そのときはAirbnbで部屋を見つけて宿泊しました。
あえて「理想の部屋」よりも一歩劣る部屋に1週間ぐらい住んでみると、「意外とこの広さでも平気かも」とか「この距離なら歩けるかも」発見があったり、逆に「このシャワーじゃ弱すぎ!」といったような、譲れない条件に気付くこともできるでしょう。
その物件を本当に気に入ったのなら、大家さんに連絡して賃貸させてもらえないか交渉するという方法もあります。
Airbnbは1週間や1ヶ月の利用で長期割引を設定している大家さんが多いですが、1年といった長期スパンになると賃貸より割高になることがほとんどなので、下見や数ヶ月のプチ移住で利用するのがオススメです。
このリンクから新規登録すると、ぼくの紹介で3760円引きクーポンを入手できます。
不動産情報サイト(MyHome.ge)
日本でいうSUUMOみたいなサイトで、ジョージア最大のサイトがMyHome.geです。
英語版も用意されていますが、物件説明がジョージア語しか用意されていないこともあるので、Google翻訳を駆使して調べることになるでしょう。
日本の不動産情報サイトとほぼ同じような構成で、物件の写真や間取り、家賃や支払い条件といったデータ、連絡先などが書かかれています。
部屋の総数・寝室の数・階数・暖房の形式などで絞り込み検索もできるので、検索結果が多すぎると感じたら細かい条件を付けてみましょう。
先に書いた暖房設備についても、「Heating」や「Hot water」のところに「Central Heating」と書かれていれば安心。「Electric heater」だとエアコン+電気式給湯器だけの可能性が高いです。
住所が不正確 or 明記されておらず、大家さんとやり取りするまで場所が分からないようなケースもあります。
そういうときでも説明文をよく読むと住所が書いてあったり、窓からの景色でおおよその場所を推測できるような場所もありますから、そうやって自分で探り当てるぐらいの気持ちでいたほうがいいでしょう。
めぼしい物件を見つけたら、大家さんに連絡
Airbnbの場合は宿泊前のやりとりの延長ですから、特に難しいことはありません。ここではMyHome.geの場合を紹介します。
ジョージア語ペラペラの人でもない限り、文字でやり取りするのがラクです。
ここで便利なのがメッセージアプリ「Whats App」と「Viber」。
要するにLINEのようなメッセージアプリなんですが、電話番号を使ってやりとりする仕組みになっています。
同じく電話番号を用いるSMSと比べても、ネットさえつながってればPCでもスマホでも送受信無料で、画像を使うこともできて便利なので、極力アプリを使いましょう。
これを使って、MyHome.geに記載されている電話番号にメッセージを送ります。
※MyHome.geにはメッセージ機能もあるのですが、あまり見ていない人が多いらしいです
物件の説明文の中で「Viberで連絡ください」と書かれているケース、書かれていないケースありますが、たとえ書かれていなくても試しに送ってみましょう。ぼくは4人中4人からバッチリ返事が来ました。
こんな感じで、内覧のアポを取りましょう。相手も英語が上手とは限らないので、なるべくシンプルな英語を使うといいです。
冒頭で紹介したKOHさんの記事によると、事前にこういうことを伝えておくとスムーズみたいです。
- 内見を希望する意思
- 国籍
- 学生か社会人か
- 入居希望人数
- 入居後に人数を増やさない意思
- 契約希望年数
- 内見希望日時(複数)
- 入居希望日時
いざ、内覧
内覧のアポが取れたら、約束の日時に物件に行きます。
日本みたいにスーツを着て名札を付けた不動産会社の社員が来るなんてことはなく、普通の私服の人なので、誰なのか見分けが付きません(笑)
普通のおじさんのケースがほとんどでしょうが、”幼女を連れたおばちゃん”だったこともあり、本当に誰が現われるか想像がつきません…。
アジア人であるこちらに気付いてもらえる確率の方が高いので、とりあえず待ってみて、10分経っても会えなかったらメッセージを送ってみましょう。
無事に合流できたら、一緒に部屋に行きます。
バトゥミの場合、建物入口の電子ロックを開けて、セキュリティの前を通って、エレベーターで再びカードキーを使って…というようなタワマンもありますから、その手順もしっかり観察しておくといいでしょう。
内覧の際も、担当者が英語を話せない可能性がありますから、Google翻訳アプリは必須です。
内覧時のチェックポイントは、KOHさんの記事にとてもわかりやすいリストが出ているので、ぜひ参考にしてください。
- オーナーの人柄
- シャワーの水圧
- トイレの水圧
- すでにWiFiに接続できる場合、通信速度テスト
- 壁の厚さ(叩いてみる)
- ガスヒーター(安全性→△):セントラルヒーディング(安全性→○)
- ベッドの硬さ
- エレベーターが有料か無料か
- 食器棚の中の衛生面
- 近隣との共用スペースの有無
- 家賃や光熱費の支払い方法&通貨
そして契約
ぼくが契約した物件は大家さんが海外在住で、内覧時に案内してくれたのは管理人でした。
なので、内覧が終わった後で大家さんに契約したい旨をメッセージで送ると、先方が契約書を準備し、PDFで送られてきました。
内容を確認し、問題なければサインして送ればいいのですが…プリンタが手元にない。
ジョージアでは「XEROX」と看板を掲げた印刷屋さん(学生時代にお世話になったかもしれない、「ノート屋」とか「コピー屋」的なお店)があるので、そこで印刷しましょう。
サインが必要なページにサインをし、その写真を撮って大家さんに返信したら、それでOKでした。
ぼくの場合、支払ったのは初月+最終月の2ヶ月分の家賃のみで、敷金・礼金・仲介手数料といったものはありません。これがジョージアの一般的なパターンです。
また、内覧したのが1月11日だったものの、入居日を1月27日にしたいと伝えたところ、「ならデポジット(預かり金)が100ドル必要」とのことでした。
家賃が300ドル/月なので、まずデポジットの100ドルを支払い、1月26日までに600ドル(2ヶ月分の家賃)からデポジット分を抜いた、500ドルを支払いました。
このように、ぼくの場合は遠隔で手続を進めた上で、きっちりした契約を行ったわけですが、ジョージアでは内覧したその場で口約束で契約完了しちゃうのも一般的なようです。
入居~初期トラブルの修理
契約上、最初の3日間で物件にトラブルやダメージがないか確認し、なにか問題あれば大家さん負担で修理ということになっていました。
ということで、入居してささっと確認して問題なし…だったら良かったのですが。
内覧時には問題なく動いていたガス給湯器が動かない。
これがないとセントラルヒーティングとお湯が使えず、冬なので大問題です。
初日には直せず、管理人に「明日の朝パーツを交換する」と言われたので、外出もせずに待っていたのですが、夕方になっても来ず(※ジョージアあるある)。
大家さんにこの件を連絡すると、管理人に指示をしてくれたのか業者が夜に来ましたが、やはり直らず。
3日目の昼前に別の業者が来て修理完了…と思いきや午後に症状が再発。結局、3日目の夕方になって修理が完了しました。
とりあえず暖房はエアコン全開で乗り切りましたが、シャワー浴びられないのはツラかったです…。
ともかく、トイレ・シャワー・キッチン・エアコン・テレビ・洗濯機・給湯器などなど、備え付けの機器がちゃんと動くかしっかり確認しておきましょう。
また、部屋にダメージがあればその写真も撮っておきます。
備え付けの家具や食器など、自分では使わないものもあるでしょうから、入居時の状態を撮影しておいて、あとは棚の上段とか空きスペースにどかしてしまうといいでしょう。
まとめ
地域のリサーチや部屋探しなど、自分ひとりでできる部分はそれほど難しくありません。
ぼくはバトゥミ下見の時は同じ部屋で1週間過ごしましたが、2~3ヶ所泊まり比べながら過ごしてみて、自分の足とネットでリサーチしてみるといいでしょう。
その先で、相手が登場する内覧~契約~入居の段階になると、文化や言葉の壁があって戸惑うこともあるでしょう。
とはいえ、実はぼくは日本でもゼロから物件探しをしたことはなく(友人に紹介された家に住んでいたため)、賃貸物件に住んだのも一度だけ。
そんなぼくでも、異国の地・ジョージアで、英語が一切通じない管理人のおばちゃんとGoogle翻訳でやりとりしながらタワマン生活を実現できたので、あなたにもきっとできるはず。
ぜひ、バトゥミで理想のリゾート暮らしを味わって下さい!
ふむふむ、なるほど…ところで、バトゥミってどこ? という人は↓